人によって、
「落ち着く音」は違うのだなと感じることがあります。
私の主人や姉は、
無音の時間が少し苦手なようです。
車の中ではラジオを流し、
家の中ではテレビをつける。
何かを真剣に見ているわけではなくても、
音が流れているだけで、
どこか安心するようなのです。
以前は、
どうしてだろうと思っていました。
けれど最近、
音には、
空間や心をやわらげる力があるのかもしれないと感じるようになりました。
音があることで、
人は無意識に、
孤独や静けさから守られていることもあるのかもしれません。
一方で私は、
無音そのものはあまり苦になりません。
むしろ静かな時間の中にいると、
思考が深く潜っていくような感覚があります。
波のように、
次々と感覚や記憶が広がっていく。
そんな時間があります。
だから私は、
音の静けさが好きです。
何もない静かな空間の中で、
呼吸や空気の流れを感じていると、
少しずつ自分の奥へ戻っていくような気持ちになります。
けれど同時に、
音楽もとても好きです。
歌詞の意味が分からなくても、
メロディだけで涙があふれてくることがあります。
音そのものに、
感情を動かす力があるように感じるのです。
言葉より先に、
音が心へ届く瞬間。
説明できないのに、
なぜか懐かしくて、
なぜか涙が出る。
そんな不思議な感覚があります。
音は、
空間を満たすだけではなく、
人の心にも静かに触れているのかもしれません。
だから人は、
無意識のうちに音を求めたり、
逆に静けさを求めたりするのでしょうか。
同じ「音」でも、
安心する人もいれば、
静けさに安心する人もいる。
その違いもまた、
とても興味深く感じています。
今日もどこかで流れている音に耳を傾けながら、
静かな時間との間を、
ゆっくり行き来しています。
